15の夜は長い - 映画『EARTH TO ECHO』

 

EARTH TO ECHO アース・トゥ・エコー [Blu-ray]

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映画『Earth to Echo』観ました。

高速道路建設のため、住民立ち退きを命じられている町。引越を控えたアレックスの家では、突然モバイル端末が謎の画像を表示するようになってしまう。それがある地点を指し示す地図だと気付いた親友のマンチ、タックと共に、彼らは最後の夜を最高のものにするため、地図の場所へと向かう。そこで出会ったのは、衰弱した宇宙人だった!クラスメイトの美少女エマも一行に加わり、宇宙人エコーを助けるため一夜の冒険が始まる!

いわゆるジュブナイル映画っていうんですか。ネットの評判はイマイチで、まあ確かに言われてみれば脚本が甘かったり「どっかで見たような」感があったりという映画ではありました。『E.T.』とか『グーニーズ』の下位互換というか。宇宙船の映像なんかはよかったと思いますが、大人からみれば低評価もやむなしですかね。私は精神年齢15歳なので楽しかったですけど。似たような「ティーンエイジャーが宇宙からの未知と遭遇」モノなら『スーパーエイト』のほうが出来は良かった気がします。スピルバーグがプロデューサーなんだから当然か。

3人の男の子が主人公なんですが、いわば陰キャトリオ。アレックスは里子という境遇にコンプレックスがあるし、タックは家族や周囲から大人に見られたくて空回りしてるし、マンチは絵にかいたようなギーク。そんな少年たちが一晩の大冒険を通じて成長しないことがあろうか。いや、ある。そういう感じのよくある話。宇宙人と出会うきっかけがスマホだったり、後日ネットにアップするため手持ちのカメラで撮影してる体のPOV方式だったり、今風な感じです。途中美少女がパーティーに参加するんですけど、本当に唐突についてきてビビりました。アレックスがイケメンなので実は好きだったのかと思えばそういう描写も特になく、あたかも最初からダチだったかのように馴染む美少女。キミ、男の子たちの名前知らんかったやろ。会話の中でこのデブマンチっていうんかって察したんやろ、正直に言いな?男だけだと画面が汗臭いから付け足した可能性が濃厚。可愛いからいいよ。
宇宙人のエコーも可愛いです。あまりにも露骨に可愛いので逆に胡散臭い。この造詣、絶対人類が作ったでしょ。実は宇宙人じゃなくてどっかの極秘兵器とかでしょ。彼(彼女)がどこから来たのか、何をしに来たのかは結局明かされることはなく、最後まで謎のままです。大人から粗雑な扱いを受けて助けてくれた少年たちに友好的になるのはE.T.的ですが、エコーちゃんはわずか数時間でマブダチになっていて、やっぱり宇宙人も大事なのはルックスかあ、と思うところであります。友好条約を結びたいイカやらタコやらの多足型宇宙人諸兄は注意されたし。特にタコ。

14,5歳の少年少女たちが精神的に成長する上で「理不尽な大人」はありがちな壁です。本当に理不尽なのか、モノを知らないから理不尽に見えるのかはさておき、そういうのと対決することが大きな経験となるのは確かでしょう。この映画に出てくる「奴ら」も、良くわからん理屈でエコーを虐める酷い大人なわけですが、結局連中がCIAなのか悪の秘密結社なのかどっかの研究機関なのか、さっぱりわからないまま映画は終わります。エコーのことも何一つわかっていないし、騒動後は普通にみんな予定通り引っ越していくし、最後に残ったのは文字通り「友情」だけ。SF映画を観たつもりの大人としては消化不良な感じですが、15歳の等身大な目線は本来こういうものなのかもしれません。